2012年10月18日
だまされて青空
小学生のころ、つりが大好きだった。友だちと自転車で豊川へ行くのが夏休みの楽しみだった。
進雄神社の前に釣具屋があって、いつも釣り具やエサを買っていく。ここのおじさんが味のある人だった。熊みたいに大きくてボサボサ頭、無精ヒゲには白いものがまじっていた。
「おい。あんたら、つりに行くなら当古橋の下がいいぞ。ニジマスがばんばんだあ」
街中に響く声で、釣果情報を教えてくれる。ぼくたちは素直に信じて川へ向かう。
でも、なぜかつれない。それどころか大きな魚がいる雰囲気もない。だんだんあきてきて、パンツになって川に飛び込む。向こう岸まで泳いだり、潜ったりしてみる。ニジマスの二の字も見あたらない。それでも楽しくって、そのうちつりに来たことさえ忘れてしまう。
疲れたら、テトラポットの上に寝そべって空を見あげる。川を渡る風が体をなでていく。
体も心を河童になった感じ。いいなあ、こういうの。だまされて青空。
進雄神社の前に釣具屋があって、いつも釣り具やエサを買っていく。ここのおじさんが味のある人だった。熊みたいに大きくてボサボサ頭、無精ヒゲには白いものがまじっていた。
「おい。あんたら、つりに行くなら当古橋の下がいいぞ。ニジマスがばんばんだあ」
街中に響く声で、釣果情報を教えてくれる。ぼくたちは素直に信じて川へ向かう。
でも、なぜかつれない。それどころか大きな魚がいる雰囲気もない。だんだんあきてきて、パンツになって川に飛び込む。向こう岸まで泳いだり、潜ったりしてみる。ニジマスの二の字も見あたらない。それでも楽しくって、そのうちつりに来たことさえ忘れてしまう。
疲れたら、テトラポットの上に寝そべって空を見あげる。川を渡る風が体をなでていく。
体も心を河童になった感じ。いいなあ、こういうの。だまされて青空。
Posted by ひらひらヒーラーズ at
08:03
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